なぜ商品の先物取引が発達していったのでしょうか。これは、自由経済市場では、かならず必要なものであり、先物取引をせざるをえなかったためです。経済の歴史をみると、まずは自給自足の時代をへて、商品を生産して販売する時代へと変わってきました。これは現在、そのものです。商品を生産し始めると、その生産物、商品を販売する場所が必要になりますね。その場所には、商品を売りたい人、商品を買いたい人が集まってきます。市場ですね。その市場では、いろいろな商品がならび、自由に思い思いの価格で商品が取引されます。その市場で売り物が多い場合は、その商品の価格が下がります。逆に品不足の場合は、商品の価格は上がります。こうして商品は自由な市場で、つねに価格が上下して変動し続けます。しかしながらここで問題が生じます。商品の価格が不安定に上下するということは、その商品を取り扱う業者は常に価格変動による危険にさらされ、経営が不安定になるということです。商品を生産する者、流通する者、販売する者の経営がいたって不安定になり、経済全体が活力を失い、停滞してしまいます。そこでこの問題、価格変動のリスクをおさえなければなりません。価格変動のリスクは価格の値上がり、値下がり、特に値下がりでは多くの関係者が損失してしまいます。そこで考えられた方法とは、先物取引を活用したヘッジです。現物市場で買い付けた商品は先物市場で売り、現物市場で売りつけた商品は先物市場で買いつなぐということです。そうすると、その後に価格が変動しても現物の損益と先物の損益が相殺されるので価格のリスクがゼロになります。この先物市場のヘッジがあればこそ、商品の取引関係者は価格変動の不安を払拭でき、安心して商品取引ができることにつながるのです。但し、このシステムを行なうには、公正な価格の形成、需要と供給の調整、価格の平準化などの機能があってこそである。先物市場は市場経済にとってはなくてはならないものである。